Webディレクター

【2025年版】Webディレクターになるには?未経験からの5ステップ|必要なスキル・年収・転職成功のコツを現役ディレクターが解説

【2025年版】Webディレクターになるには?未経験からの5ステップ|必要なスキル・年収・転職成功のコツを現役が解説

「Webディレクターになりたいけど、未経験でも大丈夫?」「どんなスキルが必要?」「どうやって転職すればいい?」

こんな疑問をお持ちではありませんか?

私は15年間Webディレクターとして働いてきました。大手制作会社から事業会社まで、さまざまな現場を経験してきた中で、多くの未経験者がWebディレクターに転職していく姿を見てきました。

結論からお伝えすると、Webディレクターは未経験からでも十分に目指せる職種です。

この記事では、未経験からWebディレクターになるための具体的な5ステップ、必要なスキル、年収データ、転職成功のポイントまで、実体験をもとに徹底解説します。

この記事で分かること:

  • Webディレクターの仕事内容と将来性
  • 未経験から転職するための5つのステップ
  • 必要なスキル10選と習得方法
  • 年収データとキャリアパス
  • よくある失敗と転職成功のコツ

Webディレクターとは?

Webディレクターの役割

Webディレクターとは、Web制作プロジェクト全体を指揮・管理する職種です。いわば「Webサイト制作のプロジェクトマネージャー」であり、クライアントの要望を聞き取り、デザイナーやエンジニアと協力しながらWebサイトを完成させます。

映画監督が俳優やスタッフをまとめて作品を作り上げるように、WebディレクターはWeb制作チームをまとめてプロジェクトを成功に導きます。

事業会社 vs 制作会社の違い

Webディレクターの働き方は、所属する会社によって大きく異なります。

制作会社のWebディレクター:

  • 複数のクライアント案件を並行して担当
  • 納期が厳しく、スピード重視
  • 幅広い業界・案件を経験できる
  • 年収: 350-600万円

事業会社のWebディレクター:

  • 自社サービス・自社サイトの運用・改善
  • 中長期的な戦略立案が可能
  • じっくりとサイト改善に取り組める
  • 年収: 450-800万円

私は両方を経験しましたが、制作会社ではスピード感と幅広い経験が得られ、事業会社では深い戦略思考が身につきました。

需要と将来性(2025年)

2025年現在、Webディレクターの需要は非常に高まっています。

需要が高い理由:

  1. DX(デジタルトランスフォーメーション)の加速
    企業のデジタル化が進み、Web人材の需要が急増
  2. リモートワークの普及
    地方在住でも都市部の企業で働けるようになった
  3. EC・オンラインサービスの拡大
    コロナ禍以降、ECサイトやオンラインサービスが急成長
  4. Web広告市場の成長
    Web広告費がテレビ広告費を超え、デジタルマーケティング人材が求められている

求人サイトで「Webディレクター」を検索すると、常に1,000件以上の求人が見つかります。今後もWeb業界の需要は拡大し続けると予測されています。

Webディレクターの仕事内容

5つの主要業務

Webディレクターの仕事は、プロジェクトの全工程に関わります。

1. クライアントヒアリング・要件定義

プロジェクトの最初の段階で、クライアントの課題や要望を聞き取ります。

具体的な業務:

  • クライアントとの打ち合わせ
  • 現状分析(アクセス解析、競合調査)
  • 課題の整理と目標設定
  • 要件定義書の作成

私の実体験:
あるECサイトのリニューアル案件で、クライアントは「デザインを新しくしたい」と言っていましたが、詳しくヒアリングすると本当の課題は「購入完了率が低い」ことでした。デザインだけでなく、購入導線の改善提案を行い、結果的にコンバージョン率が2倍になりました。

2. 企画・提案書作成

ヒアリング内容をもとに、Webサイトの企画を立案します。

具体的な業務:

  • サイト構成の設計(サイトマップ作成)
  • ワイヤーフレーム作成
  • 提案書・見積書の作成
  • プレゼンテーション

3. スケジュール管理・進行管理

プロジェクト全体のスケジュールを管理し、納期通りに進めます。

具体的な業務:

  • スケジュール表の作成
  • タスク管理(Backlog、Trello、Notionなど)
  • 定例MTG(週次・隔週)
  • 進捗報告

4. デザイナー・エンジニアとの調整

デザイナー・エンジニアに指示を出し、制作物をチェックします。

具体的な業務:

  • デザインディレクション
  • コーディングディレクション
  • フィードバック・修正依頼
  • 品質チェック

5. 品質管理・納品

完成したWebサイトの品質をチェックし、クライアントに納品します。

具体的な業務:

  • デザインレビュー
  • コーディングチェック
  • 動作確認(各ブラウザ・デバイス)
  • 納品・公開作業
  • 運用マニュアル作成

1日の仕事の流れ(例)

制作会社のWebディレクターの1日の例です。

  • 9:00-10:00 チームMTG、メール・タスク確認
  • 10:00-12:00 提案書作成、ワイヤーフレーム作成
  • 12:00-13:00 休憩
  • 13:00-14:30 クライアント打ち合わせ(オンライン)
  • 14:30-16:00 デザイナーへフィードバック、修正依頼
  • 16:00-17:30 エンジニアとの技術相談、仕様確認
  • 17:30-18:30 見積書作成、スケジュール調整

やりがいと大変なこと

やりがい:

  • プロジェクトを0→1で作り上げる達成感
  • クライアントに感謝される喜び
  • 自分の企画がWebサイトとして形になる
  • デザイナー・エンジニアと協力してチームで成果を出す

大変なこと:

  • 複数案件を同時進行するマルチタスク
  • 納期のプレッシャー
  • クライアントとチームメンバーの板挟み
  • 突発的なトラブル対応

私の15年の経験では、大変なことも多いですが、それを上回るやりがいがあると感じています。

未経験からWebディレクターになる5つのステップ

未経験からWebディレクターになる5ステップ

STEP 1: 基礎知識の習得(3ヶ月)
  • HTML/CSS基礎
  • デザインの基本
  • Webマーケティング入門
STEP 2: ポートフォリオ作成(1-2ヶ月)
  • 自分のWebサイト
  • 架空プロジェクトの企画書
  • ケーススタディ
STEP 3: 実務経験を積む(3-6ヶ月)
  • クラウドソーシング
  • 副業・アルバイト
  • インターン
STEP 4: 転職活動の準備(1ヶ月)
  • 職務経歴書作成
  • 面接対策
  • 企業研究
STEP 5: 転職エージェント活用
  • 複数エージェントに登録
  • 非公開求人にアクセス
  • 面接対策サポート
合計期間: 6ヶ月〜1年

ここからは、未経験からWebディレクターになるための具体的な5ステップを解説します。

ステップ1: 基礎知識の習得(3ヶ月)

まずはWebディレクターに必要な基礎知識を習得しましょう。

学ぶべき内容:

  1. HTML/CSS基礎
    自分でコーディングできる必要はないが、基本的な仕組みを理解する
    学習時間: 30-50時間
  2. デザインの基本
    レイアウト、配色、タイポグラフィの基礎
    UI/UXデザインの考え方
    学習時間: 20-30時間
  3. Webマーケティング入門
    SEO基礎
    Google Analytics基礎
    Web広告の基本
    学習時間: 20-30時間
  4. プロジェクト管理の基本
    スケジュール管理
    タスク管理
    コミュニケーション手法
    学習時間: 10-20時間

学習方法:

  • Udemy(動画講座)
    「はじめてのHTML/CSS」「Webディレクター入門」など
    費用: 1講座1,500-2,000円(セール時)
  • 書籍
    「Webディレクションの新標準ルール」
    「いちばんよくわかるWebデザインの基本」
  • YouTube(無料)
    HTML/CSS入門、デザイン基礎などの解説動画

目標: 3ヶ月で基礎知識を一通り習得する

ステップ2: ポートフォリオ作成(1-2ヶ月)

基礎知識を習得したら、次はポートフォリオを作成しましょう。

ポートフォリオとは?
自分のスキルや実績を見せるための作品集です。未経験者は実務経験がないため、架空のプロジェクトでもOKです。

作成すべきもの:

  1. 自分のWebサイト
    WordPressやWixで作成
    プロフィール、スキル、実績を掲載
    費用: 月500-1,000円(サーバー・ドメイン代)
  2. 架空プロジェクトの企画書
    好きなブランドや企業のサイトリニューアル案
    サイトマップ、ワイヤーフレーム、提案書を作成
    Figma、Adobe XD、PowerPointで作成
  3. ケーススタディ
    「なぜこのデザインにしたのか」を説明
    課題→解決策→成果の流れで説明

ポイント:

  • 完璧を目指さない(80点でOK)
  • プロセスを見せる(考え方・理由を説明)
  • 数より質(2-3作品で十分)

私の実体験:
私が採用面接を担当したとき、未経験者のポートフォリオで最も評価したのは「なぜその提案をしたのか」が明確に説明されている作品でした。実務経験がなくても、論理的な思考プロセスが見えれば高評価です。

ステップ3: 実務経験を積む(3-6ヶ月)

ポートフォリオができたら、実務経験を積みましょう。

実務経験を積む方法:

  1. クラウドソーシングで案件を受注
    クラウドワークスランサーズで小規模案件を探す
    最初は低単価でもOK(実績作りが目的)
    例: 「LP制作ディレクション 5万円」「サイト改善提案 3万円」
  2. 副業・アルバイトとして働く
    週2-3日、時給1,500-2,000円のアルバイト
    アシスタントディレクターから始める
  3. インターン
    未経験者歓迎のインターン求人を探す
    3-6ヶ月のインターンで実務経験を積む
  4. 知人・友人の案件を手伝う
    無償でもOK(実績とレビューをもらう)
    小規模なWebサイト制作を手伝う

目標: 3-6ヶ月で2-3件の実務経験を積む

ステップ4: 転職活動の準備(1ヶ月)

実務経験を積んだら、転職活動の準備を始めましょう。

準備すること:

  1. 職務経歴書の作成
    実績を数値化する(例: 「コンバージョン率2倍改善」)
    使用ツールを明記(Figma、Backlog、Google Analyticsなど)
    ポートフォリオURLを記載
  2. 面接対策
    よく聞かれる質問を準備
    自己PR、志望動機、実績説明を練習
  3. 企業研究
    制作会社 vs 事業会社を選ぶ
    企業のWebサイト・サービスを分析
    面接で「御社のサイトを見て、こう改善できると思いました」と提案

よく聞かれる質問TOP 5:

  1. なぜWebディレクターになりたいのですか?
  2. これまでの経験をどう活かせますか?
  3. チームで働いた経験はありますか?
  4. プロジェクトで困難に直面したときの対処法は?
  5. 5年後のキャリアプランは?

ステップ5: 転職エージェント活用

転職活動では、複数の転職エージェントに登録することが成功の鍵です。

転職エージェントを使うメリット:

  • 非公開求人にアクセスできる
  • 職務経歴書の添削をしてもらえる
  • 面接対策をサポートしてもらえる
  • 年収交渉を代行してもらえる
  • 企業の内部情報を教えてもらえる

おすすめ転職エージェント5社:

  1. リクルートエージェント
    業界最大手、求人数No.1
    幅広い業界・職種をカバー
    未経験OK求人も多数
  2. マイナビIT AGENT
    IT・Web業界特化
    20-30代の転職に強い
    未経験者向けサポートが充実
  3. レバテックキャリア
    IT・Web業界特化
    技術的な相談にも対応
    年収アップ実績が豊富
  4. doda
    求人数が多い
    スカウト機能が便利
    転職フェアも開催
  5. type転職エージェント
    首都圏のIT・Web求人に強い
    年収交渉に定評あり
    女性向けサポートも充実

ポイント:

  • 最低3社に登録(エージェントとの相性もあるため)
  • 非公開求人が全体の7-8割を占めるため、エージェント活用は必須
  • 面談は対面orオンラインで対応してもらえる

必要なスキル10選

Webディレクターに必要なスキル10選

必須スキル(★★★★★)
1. プロジェクト管理能力
全体を俯瞰し管理
2. コミュニケーション能力
円滑なやり取り
3. 問題解決能力
トラブル対応
4. スケジュール管理
納期を守る
5. 基本的なWeb知識
HTML/CSS基礎
あると有利なスキル(★★★☆☆)
6. デザインスキル
ワイヤーフレーム作成
7. マーケティング知識
SEO・Web広告
8. データ分析能力
Google Analytics
9. SEO知識
検索エンジン最適化
10. リーダーシップ
チームをまとめる

Webディレクターに必要なスキルを、優先順位付きで10個紹介します。

必須スキル(★★★★★)

1. プロジェクト管理能力

プロジェクト全体を俯瞰し、スケジュール・予算・品質を管理する能力です。

習得方法:

  • 「プロジェクトマネジメントの基本」書籍で学ぶ
  • BacklogやTrelloで実際にタスク管理を実践

実務での活用例:

  • ガントチャート作成
  • タスクの優先順位付け
  • リスク管理

2. コミュニケーション能力

クライアント、デザイナー、エンジニアと円滑にやり取りする能力です。

習得方法:

  • 日常生活で意識的に「聞く・伝える・調整する」を実践
  • ロジカルシンキングの書籍で論理的な伝え方を学ぶ

実務での活用例:

  • クライアントへの提案
  • チームメンバーへの指示
  • ステークホルダー調整

3. 問題解決能力

プロジェクト中に発生するトラブルや課題を解決する能力です。

習得方法:

  • 「問題解決フレームワーク」(MECE、ロジックツリー)を学ぶ
  • 日々の課題を分解して考える習慣をつける

実務での活用例:

  • デザインがイメージと違うとき
  • スケジュールが遅延したとき
  • 予算オーバーしたとき

4. スケジュール管理

納期を守るために、スケジュールを管理する能力です。

習得方法:

  • Googleカレンダーで日々のスケジュールを管理
  • ガントチャートツールで練習

実務での活用例:

  • プロジェクトスケジュール作成
  • 進捗確認
  • バッファ設定

5. 基本的なWeb知識(HTML/CSS)

デザイナー・エンジニアと会話するために、基本的な知識が必要です。

習得方法:

  • Progateで実際にコードを書いてみる
  • 簡単なWebサイトを自分で作ってみる

実務での活用例:

  • 「このデザインは実装可能か?」を判断
  • エンジニアと技術的な会話
  • サイトの表示速度改善の提案

あると有利なスキル(★★★☆☆)

6. デザインスキル

ワイヤーフレームやモックアップを作成するスキルです。

習得方法:

  • FigmaやAdobe XDで練習
  • 「ノンデザイナーズ・デザインブック」で基礎を学ぶ

7. マーケティング知識

SEO、Web広告、Google Analyticsなどの知識です。

習得方法:

  • Googleアナリティクス認定資格を取得
  • SEOの書籍を読む

8. データ分析能力

Google Analyticsのデータを読み解き、改善提案をする能力です。

習得方法:

  • Google Analytics Academyで学習
  • 自分のブログやサイトでアクセス解析を実践

9. SEO知識

検索エンジン最適化の知識です。

習得方法:

  • 「SEO対策の教科書」などの書籍
  • Google検索セントラルのガイドを読む

10. リーダーシップ

チームをまとめ、プロジェクトを成功に導く能力です。

習得方法:

  • 小規模なプロジェクトでリーダー経験を積む
  • リーダーシップの書籍を読む

役立つ資格5選

Webディレクターになるために資格は必須ではありませんが、転職活動で有利になります。

1. Webディレクター試験

概要:

  • 主催: Web検定委員会
  • 合格率: 66.8%
  • 受験料: 11,000円

メリット:

  • Webディレクターの知識を体系的に学べる
  • 履歴書に書ける

学習時間: 30-50時間

2. Google Analytics認定資格(GAIQ)

概要:

  • 主催: Google
  • 合格率: 非公開
  • 受験料: 無料

メリット:

  • アクセス解析の知識を証明できる
  • 無料で取得できる

学習時間: 10-20時間

3. ウェブ解析士

概要:

  • 主催: ウェブ解析士協会
  • 合格率: 約60%
  • 受験料: 17,600円

メリット:

  • Web解析の実践的なスキルが身につく
  • 認知度が高い

学習時間: 20-30時間

4. Webリテラシー試験

概要:

  • 主催: Web検定委員会
  • 合格率: 約85%
  • 受験料: 6,600円

メリット:

  • Web全般の基礎知識を証明できる
  • 比較的取得しやすい

学習時間: 10-20時間

5. ネットマーケティング検定

概要:

  • 主催: サーティファイ
  • 合格率: 約70%
  • 受験料: 6,000円

メリット:

  • Webマーケティングの知識を証明できる

学習時間: 20-30時間

私のおすすめ:
まずは無料の「Google Analytics認定資格」から始め、その後「Webディレクター試験」を取得するのがおすすめです。

年収データ

Webディレクターの年代別年収

800万
600万
400万
200万
0万
380万円
20代
300-500万円
520万円
30代
400-700万円
650万円
40代
500-900万円
※ フリーランス: 600-1,500万円(実力次第)

年代別年収

Webディレクターの平均年収は、年代によって大きく変わります。

年代 平均年収 年収レンジ
20代 380万円 300-500万円
30代 520万円 400-700万円
40代 650万円 500-900万円

企業規模別

企業規模 平均年収
大手企業(従業員1,000人以上) 600万円
中堅企業(従業員100-999人) 480万円
小規模企業(従業員100人未満) 420万円

フリーランス

フリーランスWebディレクターの年収は、実力と案件獲得力によって大きく変わります。

  • 駆け出し: 年収400-600万円
  • 中堅: 年収600-900万円
  • ベテラン: 年収900-1,500万円

私の実体験:
私は30代でフリーランスになり、年収は会社員時代の550万円から800万円にアップしました。ただし、営業・経理・契約などすべて自分で行う必要があり、会社員より責任は重いです。

年収UPのコツ3つ

  1. 専門性を深める
    EC特化、BtoB特化など
    特定領域のスペシャリストになる
  2. マネジメント経験を積む
    チームリーダー、プロジェクトマネージャーへ
  3. 転職で年収交渉
    転職エージェント経由で年収交渉してもらう
    3社に2社は年収70万円アップしている(レバテックキャリア調査)

キャリアパス4パターン

Webディレクターへの転職ルートは、大きく4つあります。

1. デザイナー→ディレクター(最も多い)

メリット:

  • デザインの知識がそのまま活かせる
  • デザイナーとのコミュニケーションがスムーズ

デメリット:

  • ビジネス視点が弱い場合がある

期間: 2-3年

成功事例:
Webデザイナーとして3年働いた後、ディレクターに転身。デザインスキルを活かして、デザイン品質の高いプロジェクトを多く手がけています。

2. エンジニア→ディレクター

メリット:

  • 技術的な実装可否を正確に判断できる
  • エンジニアとの信頼関係を築きやすい

デメリット:

  • デザインセンスが求められる

期間: 2-4年

成功事例:
フロントエンドエンジニアとして4年働いた後、ディレクターに転身。技術的に難易度の高いプロジェクトを得意としています。

3. 営業→ディレクター

メリット:

  • コミュニケーション力が強み
  • クライアント対応が得意

デメリット:

  • 技術的な知識習得が必要

期間: 1-3年

成功事例:
Web制作会社の営業として2年働いた後、ディレクターに転身。クライアントからの信頼が厚く、リピート案件を多く獲得しています。

4. 完全未経験→ディレクター

メリット:

  • 固定観念がなく、柔軟な発想ができる
  • 幅広い業界経験を活かせる

デメリット:

  • 最初の転職が最も難しい
  • 年収が下がる可能性がある

期間: 6ヶ月-1年

成功事例:
飲食業界から転職。顧客目線でのサイト改善提案が得意で、コンバージョン率改善に強みがあります。

よくある失敗3つと対策

私が15年間で見てきた、未経験者がやりがちな失敗と対策を紹介します。

失敗1: スキル習得だけで満足してしまう

よくあるパターン:
「HTML/CSSを勉強しました」「Udemyで講座を修了しました」で満足し、実践経験を積まない。

なぜ失敗するか:
企業が求めているのは「知識」ではなく「実践力」です。勉強だけで実務経験がないと、面接で評価されません。

対策:

  • クラウドソーシングで小規模案件を受注
  • 友人・知人のWebサイト制作を手伝う
  • 自分のブログやサイトを運営して実績を作る

私のアドバイス:
学習と実践を並行して進めましょう。インプット3割、アウトプット7割が理想です。

失敗2: ポートフォリオなしで転職活動

よくあるパターン:
「実務経験がないからポートフォリオは作れない」と思い込み、職務経歴書だけで転職活動をする。

なぜ失敗するか:
未経験者はポートフォリオがないと、スキルを証明できません。書類選考で落とされる確率が高くなります。

対策:

  • 架空プロジェクトでもOK(好きなブランドのサイトリニューアル案を作る)
  • Figma、Adobe XDで企画書を作成
  • 「なぜその提案をしたのか」のプロセスを見せる

私のアドバイス:
完璧なポートフォリオを目指さず、80点で公開しましょう。フィードバックをもらって改善する方が成長できます。

失敗3: 転職エージェント未活用

よくあるパターン:
「自分で求人サイトを見れば十分」と思い、転職エージェントを使わない。

なぜ失敗するか:
非公開求人が全体の70-80%を占めており、エージェントを使わないと好条件の求人を見逃します。

対策:

  • 最低3社のエージェントに登録
  • 非公開求人にアクセス
  • 職務経歴書の添削・面接対策を受ける

私のアドバイス:
転職エージェントは無料で使えます。使わない理由がないので、必ず活用しましょう。

転職成功のポイント5つ

ポイント1: 実績の数値化

職務経歴書や面接では、実績を数値化して伝えましょう。

悪い例:
「Webサイトの改善を担当しました」

良い例:
「ECサイトのコンバージョン率を1.2%→2.4%に改善し、売上を30%向上させました」

数値化できる指標:

  • PV数、セッション数
  • コンバージョン率
  • 売上、問い合わせ数
  • プロジェクト予算
  • チーム人数

ポイント2: 複数エージェント活用

転職成功率を上げるには、複数のエージェントに登録することが重要です。

おすすめ登録数: 3-5社

理由:

  • エージェントによって保有求人が異なる
  • 担当者との相性がある
  • 複数の視点でアドバイスをもらえる

おすすめエージェント:

ポイント3: 面接対策

面接では、以下の質問に答えられるよう準備しましょう。

よく聞かれる質問TOP 10:

  1. なぜWebディレクターになりたいのですか?
  2. 志望動機を教えてください
  3. これまでの経験をどう活かせますか?
  4. 強み・弱みを教えてください
  5. プロジェクトで困難に直面したときの対処法は?
  6. チームで働いた経験はありますか?
  7. なぜ未経験なのにWebディレクターを志望するのですか?
  8. 5年後のキャリアプランは?
  9. 当社のWebサイトを見た感想を教えてください
  10. 逆質問はありますか?

面接のコツ:

  • 企業のWebサイトを事前に分析し、改善提案を用意する
  • STAR法(Situation・Task・Action・Result)で具体的に説明
  • 逆質問を3つ以上用意する

ポイント4: 企業研究

応募企業のことをしっかり調べましょう。

調べるべきこと:

  • 企業の事業内容・サービス
  • Webサイトの強み・弱み
  • 競合他社との違い
  • 企業文化・働き方(リモートワーク可否など)
  • 口コミサイト(OpenWork、転職会議)

企業研究のメリット:

  • 面接で「御社のサイトを見て、こう改善できると思いました」と提案できる
  • ミスマッチを防げる
  • 志望動機が具体的になる

ポイント5: タイミング

転職に有利な時期があります。

転職に有利な時期:

  • 2-3月(4月入社に向けた採用が活発)
  • 8-9月(10月入社に向けた採用が活発)

避けた方が良い時期:

  • 12月(年末で採用活動が停滞)
  • 1月(新年で企業が多忙)

ただし、良い求人が出たらすぐに応募することが最優先です。タイミングを待ちすぎて機会を逃さないようにしましょう。

よくある質問(FAQ)

Q1: 30代・40代の未経験でもWebディレクターになれますか?

A: 可能です。ただし、20代より難易度は上がります。

成功のポイント:

  • 前職の経験を活かせることをアピール
  • マネジメント経験があると有利
  • 学習意欲と柔軟性をアピール

実際に、35歳で飲食業界からWebディレクターに転職した事例もあります。

Q2: 資格は必須ですか?

A: 必須ではありませんが、あると転職で有利です。

おすすめ資格:

  • Google Analytics認定資格(無料)
  • Webディレクター試験

資格よりも、実務経験とポートフォリオの方が重要です。

Q3: 未経験からどのくらいで転職できますか?

A: 6ヶ月〜1年が目安です。

内訳:

  • 基礎学習: 3ヶ月
  • ポートフォリオ作成: 1-2ヶ月
  • 実務経験: 3-6ヶ月
  • 転職活動: 1-3ヶ月

早い人は3-4ヶ月で転職していますが、焦らず着実に準備することをおすすめします。

Q4: Webディレクターの年収はどのくらいですか?

A: 平均450-600万円です。

年代別:

  • 20代: 350-500万円
  • 30代: 450-700万円
  • 40代: 600-900万円

フリーランス:

  • 年収600-1,500万円(実力次第)

転職で年収が70万円アップするケースも多いです。

Q5: 在宅勤務・リモートワークは可能ですか?

A: 可能です。2025年現在、多くの企業がリモート対応しています。

リモートワーク可能な企業:

  • 事業会社(自社サービス運営): 70-80%
  • 制作会社: 50-60%

フルリモート求人も増えており、地方在住でも都市部の企業で働けます。

まとめ

Webディレクターは、未経験からでも十分に目指せる職種です。

この記事で紹介した5つのステップを実践すれば、6ヶ月〜1年で転職できます。

5つのステップ(再掲):

  1. 基礎知識の習得(3ヶ月)
  2. ポートフォリオ作成(1-2ヶ月)
  3. 実務経験を積む(3-6ヶ月)
  4. 転職活動の準備(1ヶ月)
  5. 転職エージェント活用

重要なポイント:

  • 完璧を目指さない(80点でOK)
  • 学習と実践を並行する(インプット3割、アウトプット7割)
  • 複数エージェントに登録(非公開求人が重要)
  • 実績を数値化して伝える
  • ポートフォリオは必須(架空プロジェクトでもOK)

私が15年間Webディレクターとして働いてきて感じるのは、Webディレクターは非常にやりがいのある仕事だということです。

プロジェクトを0→1で作り上げる達成感、クライアントに感謝される喜び、チームで協力して成果を出す楽しさ。大変なこともありますが、それを上回るやりがいがあります。

今日から行動を始めましょう。

まずは転職エージェントに登録し、どんな求人があるのか情報収集から始めてみてください。

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