WEBマーケティング

トリプルメディアとは?Webマーケティングにおける活用方法

トリプルメディアとは?Webマーケティングにおける活用方法

トリプルメディアとは

  1. ペイドメディア
  2. アーンドメディア
  3. オウンドメディア

トリプルメディアとは上記の3つを指します。

大きく分けるとオウンドメディアは企業や組織が有し、自由に情報を発信できる媒介、ペイドメディアとアーンドメディアは他社が情報を発信する媒介です。

Webマーケティングでは「どのように情報を届けるか?」が重要であり、例え有益な情報やサービス、商品だからこそユーザーにリーチする必要があります。

トリプルメディアを上手に活用するためにも、それぞれの特徴やメリット・デメリットについて理解しておきましょう。

ペイドメディアとは

ペイドメディア

ペイドメディアとは、企業や組織、または個人としてお金を支払うことで情報を発信してくれる広告媒介やサービスです。

簡単に説明するなら、テレビのCM、新聞の広告、GoogleやTwitter、Facebookの有料広告、またはニュースサイトやキュレーションサイトの広告枠となります。

お金を払うことで他社の媒介から自社の情報を発信できるメリットは非常に大きく、例えばGoogleであれば検索順位に関わらず、検索結果の最上部に表示されることがあります。

TwitterやFacebookでも同様であり、絶対的に人の目に触れる場所に自社の情報を置くことが可能です。

また、インターネットを利用しない世代や層にも見てもらえることが魅力であり、自社の商品やサービス、オウンドメディアの属性では届けられない人にも情報を届けることができます。

デメリットとしては費用が発生すること、または継続的に費用を払わなければ広告の掲載が中断されることです。

もし、ペイドメディアに頼り切った企業や組織、サービスになってしまうと費用が増大し圧迫されるだけでなく、自らの情報がどこにも届かないような状態にもなり得ます。

例えば、新しいスマートフォンのアプリなどがテレビのCM、週刊誌の裏表紙、アプリ広告などで初期段階で費用を掛けたのに、思った以上にダウロード数が伸びず、費用分だけマイナスになるといえばわかりやすいでしょう。

ペイドメディアのイメージはあくまでもお金を使って掛け算するような形です。しかし、必ずしもデメリットであるとは言えず、良い商品やサービスを知ってもらうためには、ある意味必要不可欠なメディア要素だとも言えるでしょう。

アーンドメディアとは

アーンドメディア

アーンドメディアとは、口コミやレビュー、SNSの拡散やシェアなど、広告費用は発生しないけれど情報の制御ができない広告媒介やサービスです。

情報の制御が利かないというのはデメリットのように見えますが、メリットとも言える部分です。

企業のSNSアカウントで発信された情報がシェアや拡散されることで、爆発的に認知度が上昇します。

企業のSNSのフォロワー数が1万人、そのフォロワーの中に10万人フォローされているアカウントがいて、シェアやリツイートされれば必然的に10万人のフォロワーにも情報が発信されるからです。

しかし、良くも悪くもという点もあり、良い情報を発信したつもりが曲解されたり、誤解を生むような伝わり方をする可能性もあります。

アプリの口コミやレビューで例えるなら、アプリをダウロードするかどうか悩んでいるユーザーがいて、良いレビューならダウンロードする、悪いレビューならダウロードされないという影響力を持つこともあるのです。

もし、アプリではなく、レストランなどの飲食店であれば、店に足を運んでもらえません。商品を売る実店舗も同様ですし、ECサイトでオンラインショッピングの機能があっても購入に繋がらなくなる可能性も考えられます。

お金を払っている分少なくとも「良く伝えよう」とすることができるペイドメディアと違い、無料だけれど、良い方向に転ぶか、悪い方向に転ぶかわからないという認識を持つべきでもあります。

昨今ではレビューや口コミサイトだけでなく、SNSによる個々人の情報発信の影響力も非常に大きくなりました。 

企業や組織、サービスを運営する立場として、上手にアーンドメディアを利用するだけでなく、情報を制御しにくいからこそ、炎上やバズなどという「お祭り騒ぎ」になってしまった時にどう対処するかをあらかじめ決めておくことが求められます。

オウンドメディアとは

オウンドメディア

オウンドメディアは企業や組織として広告や宣伝、情報を発信することができるものを指します。

メディアと聞くとWEBサイトやサービスが思い浮かびますが、オウンドメディアは自社サイトやSNSの公式アカウントなど、オンラインで情報発信するものだけではありません。

実店舗やカタログ、パンフレット、企業や組織として働いている場所や交流できる機会なども含まれます。

企業や組織として「一次情報」を発信できる媒介と言っても過言ではないでしょう。

ペイドメディアやオウンドメディアのように第三者による影響を受けることなく、伝えたいことを伝えたいように情報を発信できるものと捉えることもできますね。

その分、発信する情報に対する責任は非常に強いですし、何よりも誤った情報や誤解を生むような表現をすべきではないという意識を持つ必要があることも忘れてはいけません。

いわゆる誇大広告や詐欺、嘘と言われてしまうようなことは、どのメディアでも推奨されるべきではありませんが、オウンドメディアではさらに注意が必要だということですね。

また、オウンドメディアのメリットは企業や組織として好きなように情報を発信できるように考えられがちですが、実際に運用を始めると厳しい側面にぶち当たることがあります。

ペイドメディアやアーンドメディアはそれぞれにユーザーがいて、何らかの形で目に触れるというメリットがあります。

しかし、オウンドメディアは人の目に触れるための努力や、リピーターやファンになってもらうための努力が必要だからです。

オウンドメディアはトリプルメディアの中でも知識や経験、ノウハウの蓄積が必要であり、一定の効果が出るまでは時間も費用も掛かるというデメリットがあることも忘れないでください。

簡単に言えば、自社の公式サイトを作ったけれど、全然アクセスがない、サービスを利用されることもなければ、商品の売上に貢献しない可能性があるということです。

トリプルメディアの活用方法

トリプルメディアの活用方法

WEBマーケティングでトリプルメディアを活用し、効率的に利用するためにはそれぞれのメリットやデメリットを把握し、使い分ける必要があります。

トリプルメディアの特性を比較しながら、どのような施策を練るべきかを考える時のポイントについてみてみましょう。

トリプルメディアの特性

まず、ペイドメディアとアーンドメディアはインターネット上での影響力が既に強い状態であることを把握しましょう。

しかし、影響力が強くても企業や組織側が発信する情報を制御しにくかったり、費用が発生するというデメリットがあります。

逆にオウンドメディアは企業や組織として好きなように情報を発信することができますが、既にファン、リピーターとなっているユーザーや顧客以外にはリーチしにくい可能性があります。

オウンドメディアの最大の欠点は「自社の強み」を最大限に活かした情報発信ができても、興味のない潜在的なユーザーの取り込みが難しい点にあります。

例えば、検索エンジンやSNS以外から、自社の公式サイトにアクセスさせる手段を考えてみましょう。

もし、何らかの商品を販売しているのであれば、商品にQRコードを付けたり、URLを掲載することができるかもしれません。説明書などが付随するなら、問い合わせ先として公式ページを記載するという手もありますね。

その他には名刺やパンフレット、カタログなどの物理的なものが考えられるでしょう。

実店舗があるなら、商品を購入した時のレシート、ポイントカード、スタンプカードなどにURLやQRコードを記載しても良いかもしれませんね。

しかし、こうしていくつかの手段を考えてみると、やはり検索結果からアクセスしてくれるユーザーの方が圧倒的に多いですし、SNSによってファンやリピーターが増える可能性の方が高いことがわかります。

無理にオウンドメディアだけで頑張ろうとするのがいかに大変か伝わったのではないでしょうか。

オウンドメディアをトリプルメディアの一つとして考えることで、それぞれのメリット、デメリット、長所や短所をカバーすることを意識してみましょう。

施策の流れ

トリプルメディアを意識した施策の流れを考えてみます。

  1. オウンドメディアで魅力を伝える
  2. ペイドメディアで認知度を上げる
  3. アーンドメディアで評価を上げる

オウンドメディアの良さは自社の商品やサービスに関する情報を自身で制御できることです。また、一次情報として信頼のおける情報発信元でもあるので、まずはオウンドメディアで魅力を伝えることを意識します。

次にペイドメディアで認知度を上げることを考えます。オウンドメディアにて商品やサービスについてしっかりとした情報発信している状態で、ペイドメディアに広告を出せば、公式ページを見たユーザーに安心感を与えます。

オウンドメディア=公式であるという強みを活かしたまま、ペイドメディアによって様々なユーザー層に認知してもらうことが大切です。

次にアーンドメディアで評価を上げることを意識します。オウンドメディアとペイドメディアによって、商品やサービスの良さが認知された状態であれば、次はユーザーの反応を待つ段階になります。

口コミやレビュー機能のあるサービスのほとんどは、書き込みをしたユーザーに対し、企業や組織側から何らかのアクションを起こせるようになっています。

例えば、GooglePlayストアのアプリごとのレビューについても、レビューに対して公式な回答をしているような形です。

アーンドメディアの口コミやレビューについてはネガティブに考える必要は何一つありません。なぜなら、ユーザーの持つ不満が可視化されるといのは非常に大切なことだからです。

逆に言えばネガティブな情報に対し、適切な対処をすることで企業や組織としての価値を上げることができ、結果として評価が上がること繋がります。

上記は一例であり、どのような形でトリプルメディアを活かすかは自分次第という部分でもあります。

オウンドメディアでの集客が効果的でないのなら、ペイドメディアを重点的に使うのも手ですし、ペイドメディアを使いたくない場合や、オウンドメディアを育てて影響力を高めたいのであれば、自社の公式ページやWEBサイトに注力するという考え方もあるからです。

SNSの公式アカウントについても、単なる商品やサービスの紹介というより、ユーザーの声を聴くため、または身近に感じてもらえるために運営している企業も多数あります。

トリプルメディアを意識したWEBマーケティングでは、バランスを考えながら長所を活かし、短所が出ないようにすることが重要です。

まとめ

トリプルメディアと聞くと、いくつかにわかれているようなイメージになりますが、実際には「情報が届くまでの経路の分類」でしかありません。

簡単に言えば、ユーザーに届けられるのなら、どのメディアでも構わないと考えることができるということです。

同時に、メディアごとのユーザ層やリーチのしやすさなどは意識して使い分けるようにしましょう。

また、ターゲット層やペルソナでないユーザーばかりにリーチしていないか、逆に狙っているユーザー層やペルソナに対して、きちんと情報が届いているのかどうかを何らかの形で分析する必要もあります。

端的に言えばたくさんの人に見てもらえたけれど、購入して欲しいユーザー層には届いていない、ということにならないようにするべきだということです。

ペイドメディアに広告費用を支払い続けても効果が出ない。アーンドメディアでは悪評ばかりが目立つ。オウンドメディアによる影響が全くない。

もし、上記のように悪い部分が目立つようであれば、トリプルメディアを利用した広告や宣伝がマイナスに働いているかどうかを疑うだけでなく、そもそも商品やサービスが良いものなのか、ニーズにあったものなのかを考える必要もあります。

ユーザーに愛される商品やサービスを作れているのか、ユーザーに喜ばれるものを伝えようとしているのか、見直すこともおすすめします。