WordPressサイトを運営していると、「突然サイトが表示されなくなった」「データが消えてしまった」という恐怖を感じたことはありませんか?実際、バックアップを取っていなかったために、数年分の記事やデータを失ってしまったというケースは珍しくありません。
WordPressのバックアップは、サイト運営者にとって最も重要なセキュリティ対策です。サーバー障害、ハッキング、誤操作など、データを失うリスクは常に存在します。しかし、適切なバックアップさえあれば、万が一のトラブルが発生しても数分でサイトを復元できます。
この記事で分かること
- WordPressバックアップの重要性(なぜ必要なのか?)
- バックアップ方法4選(サーバー自動、プラグイン、手動、エクスポート)
- おすすめプラグイン4選の比較(BackWPup、UpdraftPlus等)
- 詳細な復元手順(トラブル時の対処法)
- よくある質問10選(頻度、容量、失敗時の対処等)
結論:おすすめのバックアップ方法
初心者には「サーバーの自動バックアップ + バックアッププラグイン」の2重体制をおすすめします。この組み合わせなら、手間をかけずに確実にデータを守れます。
おすすめのレンタルサーバー:
- エックスサーバー:14日間の自動バックアップが無料、復元も1回まで無料
- ConoHa WING:14日間の自動バックアップ、復元データ取得は有料(月額330円)
- ロリポップ:ハイスピードプラン以上で7世代バックアップ無料
おすすめのバックアッププラグイン:
- BackWPup:無料で高機能、自動バックアップ対応
- UpdraftPlus:直感的なUI、復元も簡単
それでは、WordPressバックアップの方法を詳しく見ていきましょう。
WordPressバックアップの重要性
WordPressサイトのデータは、常にさまざまなリスクにさらされています。バックアップがない状態でトラブルが発生すると、取り返しのつかない損失につながります。
データ損失の3大リスク
1. サーバー障害・ハードウェア故障
レンタルサーバーのハードディスク故障やデータセンターのトラブルにより、サイトデータが消失することがあります。大手サーバー会社でも、100%の安全性は保証できません。
実際、過去には有名レンタルサーバーで大規模なデータ損失事故が発生し、バックアップを取っていなかった多くのサイトが復旧できませんでした。
2. ハッキング・マルウェア感染
WordPressは世界中で使われているため、ハッカーの標的になりやすいプラットフォームです。古いプラグインやテーマの脆弱性を狙った攻撃により、サイトが改ざんされたり、データが削除されたりするケースがあります。
マルウェアに感染すると、以下のような被害が発生します:
- サイトが表示されなくなる
- 不正な広告が表示される
- 顧客情報が漏洩する
- Googleからペナルティを受ける
3. 人的ミス・誤操作
サイト運営者や開発者による誤操作も、データ損失の大きな原因です:
- プラグインやテーマの更新失敗:互換性のない更新でサイトが真っ白になる
- 誤ってファイルを削除:FTPで重要なファイルを削除してしまう
- データベースの誤操作:phpMyAdminでデータを誤って削除する
- テーマのカスタマイズ失敗:CSSやPHPの編集ミスでサイトが表示されなくなる
バックアップがないとどうなる?
バックアップを取っていない状態でデータを失うと、以下のような深刻な影響があります:
| 影響 | 具体的な被害 |
|---|---|
| 記事・コンテンツの喪失 | 数年分の記事、画像、動画がすべて消失。執筆にかけた時間が無駄になる |
| SEO順位の急落 | 検索エンジンからの評価がリセットされ、アクセス数が激減 |
| 収益の損失 | アフィリエイト収益、広告収入が途絶える。ビジネスの場合は売上が止まる |
| 信頼の失墜 | 読者や顧客からの信頼を失い、ブランドイメージが悪化 |
| 復旧コスト | 専門業者に復旧を依頼すると数万円〜数十万円のコストがかかる |
実際の被害事例
以下は、バックアップを取っていなかったために発生した実際の被害事例です:
- 事例1:5年間運営していたブログがサーバー障害で全データ消失。300記事以上が一瞬で失われ、月10万円あった収益がゼロに
- 事例2:プラグインの更新に失敗してサイトが真っ白に。バックアップがなく、3ヶ月かけて記事を手作業で再作成
- 事例3:ハッキングされてマルウェアに感染。Googleからペナルティを受け、検索順位が圏外に。復旧に半年以上かかった
これらの被害は、適切なバックアップさえあれば防げたものばかりです。
バックアップのメリット
定期的にバックアップを取ることで、以下のメリットが得られます:
- 数分でサイトを復元できる:トラブルが発生しても、バックアップから素早く復旧
- 安心してサイトを更新できる:プラグインやテーマの更新前にバックアップを取れば、失敗しても元に戻せる
- サーバー移転がスムーズ:バックアップデータがあれば、別のサーバーへの移転も簡単
- テスト環境の構築が容易:本番サイトのバックアップからローカル環境やステージング環境を作れる
次のセクションでは、具体的なバックアップ方法を4種類紹介します。
WordPressバックアップ方法4選
WordPressのバックアップ方法は大きく分けて4種類あります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った方法を選びましょう。
方法1:サーバーの自動バックアップ機能(最もおすすめ)
最も手軽で確実な方法は、レンタルサーバーが提供する自動バックアップ機能を利用することです。設定不要で、サーバー側が自動的にバックアップを取ってくれます。
主要レンタルサーバーのバックアップ機能比較
| サーバー | バックアップ期間 | 料金 | 復元料金 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| エックスサーバー | 14日間 | 無料 | 1回まで無料 | ★★★★★ |
| ConoHa WING | 14日間 | 無料 | 月額330円 | ★★★★☆ |
| ロリポップ | 7世代 | 無料(ハイスピード以上) | 無料 | ★★★★☆ |
おすすめサーバーの詳細
エックスサーバーは、バックアップも復元も無料(1回まで)なので、初心者に最もおすすめです。国内シェアNo.1の安定性と、充実したサポート体制も魅力です。
ConoHa WINGは、国内最速クラスの表示速度が特徴。バックアップは無料ですが、復元データの取得に月額330円かかります。
ロリポップは、ハイスピードプラン(月額550円〜)以上で7世代バックアップが無料。コストパフォーマンスに優れています。
メリット:
- 設定不要で自動的にバックアップされる
- サーバー障害時も復元できる(別ストレージに保存されるため)
- 容量を気にする必要がない
デメリット:
- サーバー会社によっては復元に料金がかかる
- バックアップ期間が限られている(14日間など)
- サーバー移転時には使えない
方法2:プラグインで自動バックアップ
WordPressプラグインを使えば、サーバーとは独立したバックアップを作成できます。サーバーのバックアップと併用することで、2重の安全性を確保できます。
おすすめバックアッププラグイン比較
| プラグイン | 料金 | 自動化 | 難易度 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| BackWPup | 無料 | ○ | ★★☆ | ★★★★★ |
| UpdraftPlus | 無料(有料版あり) | ○ | ★☆☆ | ★★★★★ |
| All-in-One WP Migration | 無料(容量制限あり) | △ | ★☆☆ | ★★★★☆ |
| Duplicator | 無料(Pro版あり) | △ | ★★★ | ★★★☆☆ |
BackWPupの設定手順(おすすめ)
BackWPupは、無料で高機能な定番バックアッププラグインです。以下の手順で設定できます:
- プラグインのインストール:WordPress管理画面の「プラグイン」→「新規追加」から「BackWPup」を検索してインストール
- 新規ジョブの作成:「BackWPup」→「新規ジョブを追加」をクリック
- ジョブの設定:
- ジョブ名:「毎週自動バックアップ」など分かりやすい名前を設定
- ジョブタスク:「データベースのバックアップ」「ファイルのバックアップ」にチェック
- アーカイブ形式:「Zip」を選択
- バックアップファイルの保存方法:「フォルダーへバックアップ」を選択
- スケジュール設定:「スケジュール」タブで「WordPressのcron」を選択し、実行時間を設定(例:毎週日曜日の深夜3時)
- 保存して実行:設定を保存し、「今すぐ実行」でテストバックアップを取る
メリット:
- サーバーの障害にも対応できる(外部ストレージに保存可能)
- バックアップの世代管理ができる
- Dropbox、Google Driveなどに自動保存できる
- サーバー移転時にも使える
デメリット:
- 初回の設定が必要
- サイトの容量が大きいと時間がかかる
- サーバーのリソースを使用する
方法3:手動バックアップ(FTP + phpMyAdmin)
FTPソフトとphpMyAdminを使って、手動でバックアップを取る方法です。サーバーやプラグインに依存せず、完全なコントロールが可能です。
手動バックアップの手順
- ファイルのバックアップ(FTP):
- FTPソフト(FileZillaなど)でサーバーに接続
- WordPressのインストールディレクトリ(public_html/wordpress等)をすべてダウンロード
- 特に重要なのは「wp-content」フォルダ(テーマ、プラグイン、アップロード画像が含まれる)
- データベースのバックアップ(phpMyAdmin):
- サーバーの管理画面からphpMyAdminにアクセス
- WordPressのデータベースを選択
- 「エクスポート」タブをクリック
- 「実行」ボタンでSQLファイルをダウンロード
- バックアップファイルの保存:ダウンロードしたファイルとSQLファイルを、外付けHDDやクラウドストレージに保存
メリット:
- プラグインやサーバー機能に依存しない
- 完全なコントロールが可能
- 細かい部分だけのバックアップも可能
デメリット:
- 手間と時間がかかる
- FTPとphpMyAdminの知識が必要
- 自動化できない
方法4:WordPressのエクスポート機能
WordPress標準の「ツール」→「エクスポート」機能を使うと、記事データのみを簡単にバックアップできます。
エクスポート機能の手順
- WordPress管理画面の「ツール」→「エクスポート」をクリック
- 「すべてのコンテンツ」を選択(または投稿、固定ページなど特定のコンテンツのみも選択可)
- 「エクスポートファイルをダウンロード」をクリック
- XML形式のファイルがダウンロードされる
メリット:
- 最も簡単で初心者でも使いやすい
- 記事データのみを素早くバックアップできる
- 別のWordPressサイトへの移行が簡単
デメリット:
- テーマ、プラグイン、画像ファイルは含まれない
- 完全なバックアップではない
- 復元には「インポート」機能を使う必要がある
おすすめの組み合わせ
初心者向け:サーバー自動バックアップ + BackWPup(またはUpdraftPlus)
中級者向け:サーバー自動バックアップ + BackWPup + 月1回の手動バックアップ
上級者向け:サーバー自動バックアップ + 複数プラグインの併用 + 外部ストレージへの自動保存
次のセクションでは、バックアップすべきデータの詳細を解説します。
バックアップすべきWordPressデータ
WordPressサイトを完全に復元するには、以下の4種類のデータをすべてバックアップする必要があります。
1. データベース(最重要)
データベースには、サイトのすべての重要な情報が保存されています:
- 記事・固定ページの内容
- コメント
- カテゴリー・タグ
- ユーザー情報
- WordPress設定
- ウィジェット設定
- プラグイン設定
データベースがなければ、サイトのすべてのコンテンツが失われます。最優先でバックアップすべきデータです。
2. wp-contentフォルダ
wp-contentフォルダには、サイトの見た目やカスタマイズに関するファイルが含まれています:
- themes/:テーマファイル(デザイン・レイアウト)
- plugins/:プラグインファイル(追加機能)
- uploads/:アップロードした画像・動画・PDF等(最も容量が大きい)
- languages/:翻訳ファイル
特にuploadsフォルダは、数年分の画像や動画が蓄積されているため、容量が大きくなります。定期的にバックアップしましょう。
3. wp-config.php
wp-config.phpは、WordPressの設定ファイルです:
- データベース接続情報(ホスト名、ユーザー名、パスワード)
- 認証キー・ソルト(セキュリティ関連)
- テーブル接頭辞
- デバッグモード設定
このファイルがなければ、WordPressはデータベースに接続できません。必ずバックアップしましょう。
4. .htaccess
.htaccessは、サーバーの動作設定ファイルです:
- パーマリンク設定
- リダイレクト設定
- セキュリティ設定
- キャッシュ設定
特にパーマリンク設定をカスタマイズしている場合、このファイルがないとURLが正しく動作しません。
バックアップの優先順位
| 優先度 | データ | 理由 |
|---|---|---|
| 最優先 | データベース | すべてのコンテンツが含まれる |
| 高 | wp-content/uploads/ | 画像・動画は再取得できない |
| 高 | wp-content/themes/(カスタマイズ済みの場合) | テーマのカスタマイズは再現が困難 |
| 中 | wp-content/plugins/(カスタマイズ済みの場合) | 公式プラグインは再インストール可能 |
| 中 | wp-config.php、.htaccess | 設定情報の再入力が手間 |
理想的にはすべてのデータをバックアップすべきですが、容量や時間の制約がある場合は、優先順位の高いデータから確実にバックアップしましょう。
バックアップの頻度とタイミング
バックアップは「取りすぎて困ることはない」ですが、現実的にはサイトの更新頻度に応じて調整するのが賢明です。
更新頻度別の推奨バックアップ頻度
| サイトの更新頻度 | 推奨バックアップ頻度 | 理由 |
|---|---|---|
| 毎日更新 | 毎日 | 新しいコンテンツを確実に保護 |
| 週3-4回更新 | 毎週 | 更新内容を週単位で保存 |
| 週1回更新 | 毎週 | 更新のタイミングに合わせる |
| 月1-2回更新 | 月2回 | 更新前後にバックアップ |
| ほとんど更新しない | 月1回 | 最低限のセキュリティ対策 |
必ずバックアップを取るべきタイミング
定期バックアップに加えて、以下のタイミングでは必ず手動でバックアップを取りましょう:
1. WordPressのメジャーアップデート前
WordPressのバージョンアップ(例:6.3→6.4)の前には、必ずバックアップを取りましょう。まれに互換性の問題でサイトが動かなくなることがあります。
2. テーマの変更・更新前
テーマを変更したり、大幅に更新したりする場合は、デザインが崩れるリスクがあります。特に子テーマを使っていない場合は要注意です。
3. プラグインの更新前
プラグインの更新で不具合が発生することは珍しくありません。特に以下のプラグインは要注意:
- セキュリティプラグイン
- キャッシュプラグイン
- SEOプラグイン
- ページビルダープラグイン
4. サイトの大規模なカスタマイズ前
CSSやPHPファイルを直接編集する場合、ミスでサイトが表示されなくなる可能性があります。作業前には必ずバックアップを。
5. サーバー移転前
別のレンタルサーバーに移転する際は、移転前と移転後の両方でバックアップを取りましょう。
6. 大量のコンテンツ削除前
記事の一括削除や、プラグインによるデータクリーンアップの前には、念のためバックアップを取っておくと安心です。
バックアップの保存期間
バックアップは、複数の世代を保存しておくのが理想的です:
- 最低3世代:直近のバックアップが壊れていた場合に備える
- 推奨7世代:過去1週間分を保存して、問題発生の経緯を追跡できる
- 月次バックアップ:月1回、長期保存用のバックアップを別途作成
古いバックアップは定期的に削除して、ストレージ容量を節約しましょう。
バックアップの実行時間
自動バックアップを設定する際は、サイトのアクセスが少ない時間帯を選びましょう:
- おすすめ時間帯:深夜2時〜5時
- 避けるべき時間:ピークタイム(昼12時〜13時、夜20時〜22時など)
バックアップ処理はサーバーに負荷をかけるため、アクセスの多い時間帯に実行するとサイトの表示速度が遅くなる可能性があります。
バックアップからの復元方法
バックアップを取っていても、復元方法を知らなければ意味がありません。いざという時のために、復元手順を確認しておきましょう。
方法1:サーバーバックアップからの復元
レンタルサーバーの自動バックアップから復元する方法です。最も簡単で確実な方法です。
エックスサーバーの場合
- サーバーパネルにログイン
- 「バックアップ」をクリック
- 「自動バックアップデータ取得・復元」を選択
- 復元したい日付のバックアップを選択
- 「データベースを復元」または「ファイルを復元」をクリック
- 確認画面で「復元する」をクリック
※ エックスサーバーは1回まで無料で復元できます。2回目以降は有料(10,800円/回)になります。
ConoHa WINGの場合
- コントロールパネルにログイン
- 「サイト管理」→「バックアップ」を選択
- 復元したいバックアップの「復元」ボタンをクリック
- 復元するデータ(Web/メール/DB)を選択
- 「復元」をクリック
※ ConoHa WINGは復元データの取得に月額330円かかります。
ロリポップの場合
- ユーザー専用ページにログイン
- 「サーバーの管理・設定」→「バックアップ」を選択
- 「復元」タブをクリック
- 復元したいバックアップを選択
- 「復元」をクリック
※ ロリポップは無料で復元できます(ハイスピードプラン以上)。
方法2:プラグインからの復元
BackWPupからの復元
BackWPupで作成したバックアップから復元する手順:
- ファイルの復元:
- FTPソフトでサーバーに接続
- BackWPupで作成したZipファイルをダウンロード
- Zipを解凍して、wp-contentフォルダの中身をサーバーにアップロード
- 既存のファイルを上書きするか確認
- データベースの復元:
- phpMyAdminにアクセス
- WordPressのデータベースを選択
- すべてのテーブルを選択して「削除」(または「すべて選択」→「削除」)
- 「インポート」タブをクリック
- BackWPupで作成したSQLファイルを選択
- 「実行」をクリック
UpdraftPlusからの復元
UpdraftPlusは、管理画面から簡単に復元できます:
- WordPress管理画面にログイン(ログインできない場合は、FTPでプラグインを再インストール)
- 「設定」→「UpdraftPlus Backups」をクリック
- 「復元」タブを選択
- 復元したいバックアップの「復元」ボタンをクリック
- 復元するコンポーネント(データベース、プラグイン、テーマ等)を選択
- 「次へ」→「復元」をクリック
- 復元完了後、サイトにアクセスして動作確認
方法3:手動での復元
FTPとphpMyAdminを使って手動で復元する方法です:
- データベースの復元:
- phpMyAdminにアクセス
- 既存のデータベースをすべて削除(または新しいデータベースを作成)
- 「インポート」からSQLファイルをアップロード
- 「実行」をクリック
- ファイルの復元:
- FTPソフトでサーバーに接続
- バックアップしたファイルをすべてアップロード
- 特にwp-content/、wp-config.php、.htaccessを確実にアップロード
- wp-config.phpの確認:
- データベース接続情報(DB名、ユーザー名、パスワード)が正しいか確認
- サーバー移転の場合は、新しいサーバーの情報に書き換える
- 動作確認:
- サイトにアクセスして正常に表示されるか確認
- 管理画面にログインできるか確認
- 画像が正しく表示されるか確認
復元後の確認事項
復元が完了したら、以下の項目を必ず確認しましょう:
1. サイトの表示確認
- トップページが正常に表示される
- 記事ページが正常に表示される
- 画像が正しく表示される
- リンクが正常に動作する
2. 管理画面の動作確認
- ログインできる
- 記事の編集・公開ができる
- プラグインが正常に動作する
- テーマ設定が保持されている
3. データの整合性確認
- 記事数が正しい
- コメント数が正しい
- カテゴリー・タグが保持されている
- メニュー設定が保持されている
4. 外部サービスの確認
- Google Analyticsが動作している
- お問い合わせフォームが送信できる
- SNSシェアボタンが動作する
復元が失敗した場合
復元に失敗した場合は、以下の対処法を試してください:
- 別の日付のバックアップで試す:最新のバックアップが壊れている可能性があります
- プラグインを無効化してから復元:プラグインの競合が原因の場合があります
- PHPのメモリ制限を増やす:wp-config.phpに「define(‘WP_MEMORY_LIMIT’, ‘256M’);」を追加
- 専門家に相談:どうしても復元できない場合は、WordPressの専門家に依頼しましょう
次のセクションでは、バックアップと復元でよくあるトラブルと対処法を解説します。
トラブルシューティング
バックアップや復元で発生しやすいトラブルと、その対処法を解説します。
1. バックアップが失敗する
原因1:サーバーの容量不足
症状:バックアップ処理が途中で止まる、エラーメッセージが表示される
対処法:
- 不要なファイルを削除してディスク容量を確保する
- 古いバックアップファイルを削除する
- uploadsフォルダの不要な画像を削除する
- サーバーのプランをアップグレードする
原因2:PHPの実行時間・メモリ制限
症状:「Maximum execution time exceeded」「Allowed memory size exhausted」などのエラー
対処法:
- wp-config.phpに以下を追加:
define('WP_MEMORY_LIMIT', '256M'); set_time_limit(300); - サーバーの管理画面からPHPの設定を変更する
- バックアップを分割して実行する(データベースとファイルを別々に)
原因3:プラグインの競合
症状:バックアッププラグインを有効化するとエラーが発生する
対処法:
- 他のプラグインを一時的に無効化して、バックアッププラグインだけで動作確認
- セキュリティプラグインやキャッシュプラグインとの競合が多いため、設定を見直す
- 別のバックアッププラグインに変更する
2. 復元後にサイトが真っ白になる
原因1:PHPのエラー
症状:サイトが真っ白で何も表示されない
対処法:
- wp-config.phpでデバッグモードを有効化:
define('WP_DEBUG', true); define('WP_DEBUG_LOG', true); define('WP_DEBUG_DISPLAY', false); - wp-content/debug.logを確認してエラーの原因を特定
- プラグインやテーマのフォルダ名を変更して無効化し、原因を特定
原因2:wp-config.phpの設定ミス
症状:「データベース接続エラー」と表示される
対処法:
- wp-config.phpのデータベース接続情報を確認:
- DB_NAME(データベース名)
- DB_USER(ユーザー名)
- DB_PASSWORD(パスワード)
- DB_HOST(ホスト名)
- サーバーの管理画面でデータベース情報を再確認
- 間違っている場合は、正しい情報に書き換える
3. 画像が表示されない
原因1:パーマリンク設定の不一致
症状:記事は表示されるが、画像だけが表示されない
対処法:
- WordPress管理画面の「設定」→「パーマリンク設定」を開く
- 何も変更せずに「変更を保存」をクリック
- .htaccessが再生成され、画像が表示されるようになる
原因2:uploadsフォルダの復元漏れ
症状:一部または全部の画像が表示されない
対処法:
- FTPでwp-content/uploads/フォルダを確認
- 画像ファイルが存在しない場合は、バックアップから再アップロード
- フォルダのパーミッション(権限)を755に設定
4. バックアップファイルが大きすぎる
原因:長年の運営で画像ファイルが蓄積
症状:バックアップファイルが数GB〜数十GBになり、ダウンロードやアップロードに時間がかかる
対処法:
- 画像を圧縮する:EWWW Image Optimizerなどのプラグインで既存画像を一括圧縮
- 不要な画像を削除:Media Cleanerプラグインで未使用画像を検出・削除
- 差分バックアップを利用:UpdraftPlus Premiumなどの有料版で差分バックアップ機能を使う
- 外部ストレージに保存:Dropbox、Google Drive、Amazon S3などにバックアップを直接保存
5. 自動バックアップが動作しない
原因:WordPressのcron(自動実行機能)が動作していない
症状:スケジュール設定したのに、バックアップが実行されない
対処法:
- WP Crontrol プラグインをインストールして、cronの動作状況を確認
- wp-config.phpに以下を追加してcronを無効化し、サーバーのcronで実行:
define('DISABLE_WP_CRON', true); - サーバーの管理画面から、cronジョブを設定:
*/15 * * * * wget -q -O - https://yourdomain.com/wp-cron.php?doing_wp_cron >/dev/null 2>&1
6. 復元後にログインできない
原因:URL設定の不一致
症状:管理画面のURLにアクセスしてもログインページが表示されない
対処法:
- phpMyAdminでデータベースにアクセス
- wp_options テーブルを開く
- 「siteurl」と「home」の値を正しいURLに修正
- または、wp-config.phpに以下を追加:
define('WP_HOME','https://yourdomain.com'); define('WP_SITEURL','https://yourdomain.com');
これらの対処法でも解決しない場合は、WordPressの専門家やサーバーのサポートに相談しましょう。
よくある質問(FAQ)
WordPressのバックアップについて、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。
Q1. バックアップの頻度はどれくらいがいいですか?
A. サイトの更新頻度によります。毎日更新するなら毎日、週1回なら毎週がおすすめです。最低でも月1回はバックアップを取りましょう。また、WordPress本体やプラグインの更新前には必ず手動でバックアップを取ることをおすすめします。
Q2. 無料のバックアッププラグインで十分ですか?
A. 個人ブログや小規模サイトなら、無料プラグインで十分です。BackWPupやUpdraftPlusの無料版は機能が充実しており、ほとんどのニーズをカバーできます。ただし、大規模なECサイトや企業サイトの場合は、有料版や専門のバックアップサービスを検討しましょう。
Q3. サーバーの自動バックアップだけで大丈夫ですか?
A. サーバーの自動バックアップだけでも基本的には大丈夫ですが、プラグインとの併用をおすすめします。理由は以下の通り:
- サーバー障害時に両方が失われるリスクがある
- サーバーのバックアップ期間(14日間など)を超えた古いデータを復元できない
- サーバー移転時にサーバーバックアップは使えない
2重のバックアップ体制で、より安全にデータを守れます。
Q4. バックアップファイルの保存場所はどこがいいですか?
A. サーバーとは別の場所に保存することが重要です。おすすめの保存先:
- 外付けHDD/SSD:オフラインで安全、ただし紛失・故障のリスクあり
- クラウドストレージ:Dropbox、Google Drive、OneDriveなど。自動同期が便利
- Amazon S3:大容量でも低コスト、上級者向け
理想は「サーバー内 + クラウド + 外付けHDD」の3重保存ですが、最低でも2箇所に保存しましょう。
Q5. 復元に失敗したらどうすればいいですか?
A. まずは以下の対処を試してください:
- 別の日付のバックアップで復元を試す
- プラグインをすべて無効化してから復元
- PHPのメモリ制限を増やす(wp-config.phpで設定)
- データベースとファイルを別々に復元する
それでも失敗する場合は、WordPressの専門家に依頼するか、サーバー会社のサポートに相談しましょう。
Q6. サーバー移転時のバックアップはどうすればいいですか?
A. サーバー移転時は、通常のバックアップとは異なる準備が必要です:
- 移転前のサーバーで完全バックアップを取得(データベース + すべてのファイル)
- All-in-One WP Migration や Duplicatorなど、移転専用プラグインを使うと簡単
- 移転後、wp-config.phpのデータベース接続情報を新サーバーの情報に書き換え
- 移転完了後、念のため新サーバーでもバックアップを取得
詳しいサーバー移転手順は、各サーバー会社の公式マニュアルを参照してください。
Q7. バックアップの容量が大きすぎる場合はどうすればいいですか?
A. バックアップサイズを削減する方法:
- 画像を圧縮する:EWWW Image Optimizer等で既存画像を圧縮
- 不要なファイルを削除:未使用の画像、古いリビジョン、スパムコメント等
- バックアップ対象を絞る:キャッシュフォルダ、一時ファイルを除外
- 差分バックアップを利用:有料プラグインで差分バックアップ機能を使う
それでも大きすぎる場合は、uploadsフォルダだけ別途バックアップするなど、分割管理を検討しましょう。
Q8. 自動バックアップと手動バックアップ、どちらがいいですか?
A. 自動バックアップをメインに、重要な変更前は手動バックアップを併用するのがベストです。
自動バックアップのメリット:
- バックアップ忘れを防げる
- 定期的にデータを保護できる
- 手間がかからない
手動バックアップが必要なタイミング:
- 大規模なカスタマイズの前
- プラグインやテーマの大幅更新の前
- サーバー移転の前
Q9. バックアップにかかる時間はどれくらいですか?
A. サイトの規模によりますが、目安は以下の通り:
| サイト規模 | 記事数 | 容量 | バックアップ時間 |
|---|---|---|---|
| 小規模 | 〜100記事 | 〜500MB | 1〜3分 |
| 中規模 | 100〜500記事 | 500MB〜2GB | 5〜15分 |
| 大規模 | 500記事〜 | 2GB〜 | 15分〜1時間 |
サーバーの性能やネットワーク速度によっても変わります。深夜などアクセスの少ない時間帯に実行しましょう。
Q10. 古いバックアップは削除すべきですか?
A. はい、定期的に古いバックアップを削除しましょう。理由:
- ストレージ容量を圧迫する
- バックアップファイルの管理が煩雑になる
- サーバーのディスク容量不足の原因になる
おすすめの保存ルール:
- 直近7世代は保存(過去1週間分)
- 月次バックアップは3〜6ヶ月保存
- それ以前のバックアップは削除
ただし、サイトの大幅リニューアル前など、特別なタイミングのバックアップは長期保存しておくと安心です。
まとめ
WordPressのバックアップは、サイト運営における最も重要なセキュリティ対策です。この記事で紹介した方法を実践すれば、万が一のトラブルが発生してもデータを守ることができます。
この記事のポイント
- バックアップは必須:サーバー障害、ハッキング、誤操作からデータを守るため
- おすすめは2重体制:サーバー自動バックアップ + プラグインの併用
- 定期的な実行:最低でも月1回、理想は週1回以上
- 複数世代の保存:直近7世代は保存しておくと安心
- 復元手順の確認:いざという時のために、復元方法を理解しておく
今すぐ実践すべきこと
- サーバーのバックアップ機能を確認:契約中のサーバーで自動バックアップが有効か確認
- バックアッププラグインをインストール:BackWPupまたはUpdraftPlusをインストールして設定
- テストバックアップを実行:今すぐ1回バックアップを取って、正常に動作するか確認
- 自動バックアップのスケジュール設定:毎週または毎日自動実行されるよう設定
- バックアップの保存先を確保:Dropboxや外付けHDDなど、サーバー以外の保存先を用意
バックアップと相性抜群のレンタルサーバー
WordPressサイトを安全に運営するには、自動バックアップ機能が充実したレンタルサーバーを選ぶことが重要です。以下の3社がおすすめです:
エックスサーバー
- 14日間の自動バックアップが無料
- 復元も1回まで無料(2回目以降は10,800円)
- 国内シェアNo.1の安定性
- WordPress簡単インストール機能付き
- 24時間365日のサポート体制
ConoHa WING
- 国内最速クラスの表示速度
- 14日間の自動バックアップが無料
- 復元データ取得は月額330円
- 初期費用無料、月額1,320円〜(WINGパック)
- WordPress簡単セットアップ機能
ロリポップ
- 月額550円〜の低価格
- ハイスピードプラン以上で7世代バックアップ無料
- 復元も無料
- コストパフォーマンスに優れる
- 初心者向けの丁寧なマニュアル完備
最後に
バックアップは「取っていて当たり前、使わないのが理想」ですが、いざという時に必ず役立ちます。今日この記事を読んだことをきっかけに、ぜひバックアップ体制を整えてください。
数年間かけて育ててきたサイトを一瞬で失わないために、今すぐバックアップを取りましょう。